コロナウィルスと「読書の秋」
10月は「読書の秋」と言われる。日が短くなり、野外で活動する時間が限られて来るため、家に帰って読書をする季節に入ったという意味であろうか。「灯下親しむの秋」との言葉もあるが、一年を通じて照明を使う現代の風習からはやや外れるが、屋内で活動するよりも読書に向いている季節ではある。その上コロナウィルスのため外出を控えることとなればなおさらである。
ただし本を読むよりもスマホでゲームをしたりドラマを観る人の方が多いようであるが、これも時代であろう。秋がホームズを深く読み込み、あるいは買っているが未読の研究書に取り組むとすれば好機であるが事は論をまたない。暮れから新春にかけて、味のあるホームズエッセイや深みのあるホームズ研究が次々と発表されてこそホームズクラブであるが、シャーロキアンは「読書の秋」「灯下親しむノ秋」をどう過ごしたであろうか。
例えばWEJでホームズに関する新刊書が出たと之記事を読んだなら「こんな本が出ているそうだ」との出版知識だけでなく、内容を熟読吟味して問題点を見つけたり自分の研究の参考にしてこそシャーロキアンである。新しい本、新しい説への疑問はどしどし指摘しよう。それこそがホームズ学の発展につながる。