仏滅会報告


第281回仏滅会報告
古田リツ子

12月7日(日)第281回仏滅会が大阪の代表的な近代建築のひとつ、大阪中央公会堂で開催されました。1918年に竣工したこの建物は、現在国の重要文化財となっています。洋風レトロ建築が大好きな私にはうれしい開催地でした。もっとも会議室自体はごく普通でしたが・・・。
 ひとつめの発表は高屋一成さんの「マザーグース『ライオンとユニコーンの大冒険』-ユーラシア東へ西へ」。高屋さんは「日本ルイス・キャロル協会」、「マザーグース学会」、「うたとかたりの研究会」に所属されているとのこと。ホームズクラブに属する者が言うのもなんですが、世間には様々な研究会があるものだと感じ入りました。内容は、ルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」にマザーグースの歌のひとつ「ライオンとユニコーン」が使われていることから始まり、ではこの「ライオンとユニコーン」の歌詞はどの時代まで遡れるのかを追求、そして絵柄的な視点からイギリス王家の紋章、ヨーロッパの芸術作品に表れるユニコーンへと発表は進みます。ちなみに紹介されていたフランスのタペストリー「貴婦人と一角獣」は、つい先日、大塚国際美術館の陶板複製画を見てきたところでしたのでとても親しみを覚えました。さらに話は、中東から日本を含む極東に表れる「ユニコーン」へと広がっていき、まさに「大冒険」でした。
 そして休憩に入りましたが、今回はクリスマスの季節ということでプレゼント交換会がありました。各自が持参したプレゼントを机の上に広げ、出席受付名簿順で選んでいくという形式でしたが、みなさん素敵な品物が当たったでしょうか? その後は中央公会堂正面に移動して記念撮影です。幸い付近に観光客の姿もほとんどなく、美しい建物を独占して撮影することができました。「撮りますよ~」の声もなく、いつシャッターが下りたのかもわからない撮影だったので、みなさんきっと自然な笑顔で写っていることと思います。
 ミーティング再開後は、まず近況報告と情報交換です。様々な報告がありましたが、ひとつ、来年3月、有志によるイギリス旅行を計画しているとの紹介がありました。すでに数名の方が手を挙げているようです。楽しい旅が実現するといいですね。
 ふたつめの発表は大川一夫さんから「モリアーティは指揮命令下にあるか」。弁護士である大川さん、「ホームズの世界」46号に投稿された「ホームズ物語で学ぶ『イギリス労働法』」にいたく刺激を受けられたとのことで、この発表となったそうです。まずはイギリスの労働法について歴史的な流れを紹介し、その後当時のイギリス法(当時は主従法といったそうです)と現行日本法のもとで、ベイカーストリートイレギュラーズあるいは大学の先生(モリアーティ教授もそのひとり)は労働者かという設問に移りました。労働者であれば使用者の指揮命令下にあるということで、発表タイトルにつながったわけです。答えはあえて省略しておきますね。その後の質疑応答ではハドスン夫人の労働法的位置づけや、モリアーティの部下は労働者か、など、たくさんの質問が出ていました。
 会終了後は中央公会堂地下1階のレストランで二次会を行いました。とても雰囲気の良いお店で、料理も美味しく、飲み放題ということでお酒も楽しみながらテーブルごと様々な話題で盛り上がっていました。 「大阪光の饗宴」の中央公会堂プロジェクトマッピングは14日からだったのですが、付近はすでにクリスマスのイルミネーションが施されており、それを眺めながら幸せな気持ちで帰途につきました。