和製英語にご用心
昨年の日経新聞「NIKKEIプラス1」のページに「ネーティブには通じない和製英語」との特集記事が掲載されていた。何でもランキングの企画で、約1000人にアンケートし正しい英語だと勘違いしている人の多い順にランキングされている。 勘違いが最も多かったのは、住宅などの「リフォーム」。住宅のリフォームと言えば、住宅を改築する意味となり通じ難い。高齢者ほど正しい英語だと誤訳する者が多かった。改築・改修は正しくは「remodeling」を使う。ホームズ本の翻訳者は如何であろうか。日本で生まれた和製英語は外国人には通じない。
正しい英語と勘違い人が次に多かったのは「リストアップ」。普通にためらいもなく使用している場合が多いだろうが、正しくは「make a list」。 第三位は「ライブハウス」、決して「生演奏をしている音楽の店」の意味としては伝わらない。「生きている家」の意味になり、使うとまるでホラー。これも何気なく使っているが日本人が作った英語である。 第四位は「フライング」、これも陸上競技のスタートなどでアナウンサーや解説者が平気で用いているが、英語で正しく解するならば「飛ぶようにスタート」になる。不正なスターや反則どころか上手なスタートになる。
第五位は「マンツーマン」。この辺りになると誤りどころか識者や記者だって「一対一」のニュアンスで普通には使っているようである。元来は、アメリカンやバスケットの試合で一対一で争う戦術を意味していたが、一対一で対面して話すことなどに広く使われるようになった。 以下キーホルダー、アフターサービス、ワインクーラー、フライドポテト、コンパニオン、ペーパードライバー、サラリーマン、ガソリンスタンド、など続く。
自分は英語は得意だと思い込んでいる方も、ロンドンのホームズ協会、ニューヨークのベイカーストリートイレギュラーズ、その他海外のシャーロキアンと文通するときはご注意のこと。まして論文や翻訳の場合も同様に気をつけましょう。